安全な治療をおこなうために当院の思い
当院では、子宮内膜ポリープ・粘膜下筋腫の日帰り手術を安全におこなうために、複数の医師による体制整備、最新機器の導入、そして患者さまとの綿密なコミュニケーションを大切にしています。
複数医師による安全管理体制
麻酔を使用する手術では全身管理が必要になります。万が一異常事態が発生した際に、ひとりの医師だけでは対応できることに限界があります。複数の医師がいれば、ひとりが手術を継続しながら、もうひとりが救急への連絡や病院への状況報告を同時におこなうことができます。命に関わるような緊急事態においては、この体制の差が非常に大きくなります。
当院では院長・副院長・足立医師に加え、非常勤医師も在籍しています。チームとして患者さまを診ることで、一人の医師だけでは気づきにくいことも見逃さない体制を整えています。
手術の技術面での安全対策
子宮鏡手術で最も注意が必要なのが子宮穿孔、つまり子宮に穴があいてしまうことです。患者さまによって子宮の形や壁の厚さが異なるため、特に壁が薄い方の場合はリスクが高まります。
当院では手術中に常にモニター画面で子宮内の様子を確認しながら、慎重に操作をおこないます。イメージとしては、出っ張った部分だけを丁寧に削り取る感覚です。深く掘り下げることはせず、必要な部分だけを安全に取り除くことを徹底しています。また手術のリスクや注意点については、事前に患者さまへ十分に説明した上で手術に臨んでいます。
手術の精度を上げるための機器の導入
機器の選択は安全性に直結します。当院では診断にOmniヒステロスコープ、治療にMyoSure®ティッシュリムーバルシステムという最新機器を導入しています。
子宮鏡の管の直径はここ数年で大幅に細くなりました。細い機器を使用することで患者さまへの身体的負担が軽減されるだけでなく、手術そのものの安全性も高まります。
適切な症例選択
安全な医療のためには、適切な症例選択も重要です。当院の設備と体制で対応できる範囲を超えるような症例については、無理をせず入院設備のある医療機関へご紹介します。
ポリープや筋腫のサイズと場所が主な判断基準になります。ある程度のサイズ以上になると日帰り手術が難しくなる場合があります。複数の医師が判断に関わることで、より慎重で適切な症例選択ができると考えています。
手術前の準備が安全につながります
手術は10分から15分で終わるケースが多いですが、その時間で安全に終わらせるためには、しっかりとした事前準備が欠かせません。
手術は月経周期の中でポリープや筋腫が見やすい時期に合わせておこなうことが重要です。月経が終わって時間が経つと子宮内膜が厚くなり、ポリープが見えにくくなってしまいます。月経が不規則な方には、ホルモン薬を使って内膜を薄い状態に整えてから手術をおこないます。計画的に準備を進めることが、安全で確実な手術につながります。
痛みへの配慮
痛みへの不安をお持ちの方には、局所麻酔や静脈麻酔の選択肢をご用意しています。患者さまのご希望に合わせて選んでいただけます。
痛みへの配慮はポリープ手術に限ったことではなく、日常の健診やがん検査においても常に意識していることです。できるだけ細い機器を使用し、「婦人科は痛い、怖い」というイメージをなくすことを大切にしています。
安全な手術のための精度の高い機器
MyoSure®(ミオシュア)ティッシュリムーバルシステム
MyoSure®は、電気メスを使わずに子宮内膜ポリープや子宮筋腫などの不要な組織を切除・吸引する最新の医療機器です。
従来の電気メスを使った手術では、熱によって周辺の正常な組織が傷つくリスクがありました。MyoSure®は電気を使わない機械的な切除方式のため、熱による損傷がなく、子宮内膜を傷つけずに病変部分だけを正確に取り除くことができます。
また切除と同時に組織を吸引して回収する仕組みになっているため、手術中の視野が常にクリアに保たれます。将来的に妊娠・出産を希望される方にも、子宮内膜を温存できるという点で適した機器です。
Omni(オムニ)ヒステロスコープ
Omniヒステロスコープは、非常に細い管(3〜6mm)でできた子宮鏡です。1本のスコープで子宮内の診断から治療まで対応できるため、患者さまへの負担を最小限に抑えることができます。
MyoSure®と組み合わせて使用することで、電気メスを使わない低侵襲な手術が可能になります。細いスコープで子宮内をしっかり確認しながら、ポリープなどの病変部分だけを安全に切除します。手術室を使わず外来での処置が可能なため、日帰り手術に適した機器です。
