ドクターズインタビュー
院長・副院長に加え、子宮鏡手術を専門としてきた足立医師が新たに加わり、早川クリニックの診療体制がさらに整いました。女性のさまざまな悩みに寄り添う医療をどのように実践しているのか、その背景にあるお考えや医療への姿勢について3名の先生にお話を伺いました。
なぜ今、子宮内膜ポリープの日帰り手術を始めたのですか?どのような患者さまの悩みがきっかけになりましたか?

院長
外来診療で多くの患者さまを拝見していると、不正出血や過多月経に悩みながらも、原因がはっきりしないまま過ごされている方が少なくありません。他の医療機関で診察を受けても異常が見つからなかった方が、当院で検査をおこなった結果、「実はこれほどポリープがあったのですね」と初めて分かるケースもあります。
今までの治療ではどのような課題がありましたか

院長
これまでは、当院で対応できる治療の選択肢が限られており、主に内科的な薬物療法、いわゆるホルモン治療が中心でした。しかし、妊娠を希望されている方にとっては、ホルモン治療が時間的な制約となることもありますし、体質や持病などの理由でホルモン療法をおこなえない方もいらっしゃいます。
そのような場合、これまでは手術対応が可能な病院へご紹介していました。ただ、病院での治療となると通院や検査、入院などの時間的な拘束が生じることが多く、日帰りで手術を受けられる施設は限られています。麻酔も大がかりになることがあり、患者さまにとって身体的・時間的・経済的な負担が大きくなりやすいという課題がありました。
そうした背景から、「できるだけ患者さまの負担を減らし、当院で完結できる治療を提供したい」と考えていたところ、内視鏡治療の技術を持つ足立先生に加わっていただける機会がありました。専門的な技術を院内で活かせる体制が整ったことで、患者さまにとってより現実的で負担の少ない治療環境を実現できるようになりました。
今回、医療機器を導入されたと聞きましたが、治療はどのように変わりますか

院長
子宮内を観察・治療するための機器は、この数年で大きく進歩しました。以前は子宮内に挿入する器具が太く、痛みを伴いやすかったため、処置には麻酔が必須であり、患者さまにとって心理的にも身体的にもハードルの高い治療でした。
しかし現在は機器の細径化や性能向上により、負担を大幅に軽減できるようになっています。処置時の痛みや違和感を抑えやすくなり、より安全でスムーズな検査・治療が可能となりました。
海外では、このような外来中心でおこなう婦人科治療は「オフィスギネコロジー」と呼ばれ、すでに一般的な医療スタイルとして定着しています。一方、日本ではまだ広く普及しているとは言えません。当院では、患者さまの負担を減らしながら質の高い医療を提供するため、こうした治療環境を積極的に取り入れていきたいと考えています。
心斎橋という立地にはどのような意味がありますか

院長
この場所の大きな利点は、通院しやすさです。駅からすぐという立地なので、診察や治療のあとも無理なくそのままお帰りいただけます。これは患者さまにとって非常に大きなメリットだと感じています。
これまで入院が必要だったような治療でも、現在は医療技術の進歩により、駅近のクリニックで日帰り対応が可能になりました。アクセスの良さと日帰り治療の両立によって、時間的・身体的な負担を抑えながら必要な医療を受けていただける環境を整えられていると考えています。
足立先生は子宮鏡手術のスペシャリストと伺いましたが、これまでのご経験について教えてください

足立医師
これまで総合病院にて、婦人科内視鏡手術を専門に担当してきました。腹腔鏡手術や子宮鏡手術など、内視鏡を用いた低侵襲手術を数多く経験しており、子宮内膜ポリープや子宮筋腫の症例にも日常的に対応してきました。こうした治療は、体への負担を抑えながら改善を目指せる点が大きな特徴であり、その有効性は長年の臨床経験を通して実感しています。
早川クリニックで診療をおこなうことになった理由を教えてください

足立医師
早川院長から「クリニックでも子宮鏡手術を受けられる体制を整えたい」というお話をいただいたことがきっかけです。早川クリニックは入院設備がないため、外来・日帰り手術が前提となりますが、これまで培ってきた経験を活かし、少しでも患者さまのお役に立てればと思い診療に加わりました。
前任の箕面市立病院では、ポリープや粘膜下筋腫切除は原則一泊二日でおこなっていました。その経験を基に、現在は日帰りでも安全に手術がおこなえるよう工夫しながら診療にあたっています。
今までご勤務されていた総合病院との違いはどこにありますか

足立医師
総合病院では、開業医の先生から手術依頼を受けて来院される患者さまが多く、手術という一点の目的で関わるケースが中心でした。
一方クリニックでは、日常生活の中で感じている症状や不安をきっかけに来院される方が多く、単発の治療ではなく、その方の経過や背景も含めて継続的に診ていくことができます。点ではなく線で患者さまを診ていく医療ができる点が、大きな違いだと感じています。
患者さまにとっての利点は何でしょうか

足立医師
総合病院では、紹介を受けて入院手術をおこない、その後は紹介元に戻っていただく流れが一般的です。特に良性疾患の場合はその傾向が強くなります。
しかし当院では、診断から治療、術後のフォロー、再発予防まで一貫して診療をおこなうことができます。治療後の体調変化や将来の妊娠に向けた経過なども継続して見守ることができるため、患者さまにとって安心して通い続けられる環境につながっていると考えています。
3人の先生方の専門性や診療方針について教えてください

院長
患者さまが来られた際に、この病気の方はこの先生というような割り振りはしていません。3人が同じ水準で診療できるよう、能力に差が生まれないよう常に意識しています。
得意分野や専門性はそれぞれ異なりますが、診療の基本方針や患者さまへの向き合い方は3人で統一しています。そこだけは絶対にブレないようにしています。
チーム医療の体制について具体的に教えてください

副院長
一人でできることには限界があります。複数の医師がいることで、お互いの目で確認し合える環境があります。当院には非常勤の先生もおられますが、迷うことがあればすぐに相談できる体制が整っています。
院長
正式なカンファレンスというよりも、日常診療の中でリアルタイムに相談しあっています。患者さまが内診台に上がっている最中でも、すぐ横に久野先生をはじめ先生方がいますので、その場で「先生どう思いますか」と声をかけることができます。患者さまにとっても、その場で複数の医師が確認してくれるという安心感につながっていると思います。
日帰り・半日で手術が終わることは、働く女性にとってとてもメリットがあるように感じます

院長
心斎橋という立地柄、お仕事をされている女性の方が非常に多いです。一泊二日の入院が必要だった手術が、誰にも知られることなく受けられて、翌日は有給休暇で自宅でゆっくり休めるぐらいの負担で済みます。そういうニーズを持つ方は多いのではないかと思っています。手術当日も午前か午後の半日で終わりますので、日常生活への影響を最小限に抑えることができます。
実際の手術時間や通院回数はどのくらいですか

足立医師
子宮の中に器械が入ってから終わるまでは、10分から15分程度で終わるケースがかなり多いと思います。
院長
麻酔を使用すると覚醒までお時間をいただきますので、院内にいていただく時間はトータルで3時間程度になります。それでも半日で完結します。
手術までの通院は最低2回程度です。まず最新の子宮鏡カメラでしっかり診断をおこない、手術の適応を確認します。
術後は経過観察のために1回ご来院いただき、その後は半年から1年後の定期健診でご来院いただく程度です。何度も通院しなければならないというご心配は必要ありません。
今後の展望について教えてください

院長
私たちがずっと大切にしてきた考え方は、女性のライフパートナードクターとして、かかりつけ医として一生涯寄り添うということです。思春期から出産、そして老年期まで継続して診ていくということを長年実践してきました。親子3代で通ってくださっている方もいらっしゃいます。
医療は日々進歩していますので、常に知識や技術をアップデートしながら、その時々に最適な治療をご提供し続けていきたいと考えています。

副院長
悩みを抱えた女性の方が、安心して相談できるクリニックであり続けたいと思っています。そのために、これからも患者さまに寄り添い続けていきたいと考えています。

足立医師
やはりマンパワーというのは非常に大事です。一人より二人、二人より三人という考え方で、チーム医療として患者さまを診させていただく体制が取れているということは、非常に大きな強みだと考えています。
患者さまへのメッセージをお願いします

院長
他の病院で「入院が必要です」と言われて、仕事や家庭の事情で諦めていた方にも、当院の日帰り手術は新たな選択肢になります。セカンドオピニオンも当然受け付けています。
手術が嫌だという方もたくさんいます。そういう方には薬の治療という選択肢をご提案します。
副院長
産婦人科は、女性の方がいろいろ悩みを持たれて来られます。初めて訪れた産婦人科での経験が良くなく、それ以来産婦人科への受診を避けるようになってしまい、その結果おひとりでお悩みを抱えてしまう方のお話もよく耳にします。
当院は、どんなときも悩みを抱えて来られる女性に寄り添えるクリニックであり続けたいと考えています。その想いを大切に日々診療をしています。
足立医師
やはりマンパワーというのは非常に大事で、一人より二人、二人より三人だと思います。こういうチーム医療という形で患者さまを診させていただくという体制が取れるというのは、非常に大きな強みと考えています。
院長
患者さまに寄り添う医療を大切にしていますので、どの治療がその人に適しているのかという問いに正解はないと思っています。その人の状況とか環境によって変わります。
お忙しくてなかなか行けていない方も、まずはお気軽にご相談いただければと思います。
